ここ1,2年で首都圏を中心に『コリビング』を掲げるシェアハウスやソーシャルアパートメントが増えています。
この記事では、実際に住むことができるおすすめのコリビング物件の紹介と、そもそも「コリビングとは何?」というところから、コリビング物件のメリット・デメリットを解説していきます。
目次
コリビングとは?
『コリビング』とは、英語では “Co-Living” と表記されます。
意味は「一緒に暮らす」という意味。
つまり、”一緒に暮らす”=シェアハウスの形態のひとつ、と言うわけです。
イギリスから世界へ
2018年ごろからイギリスで流行し始めた「コリビング」ブームの火付け役が、今や世界中に物件を展開するイギリス最大のコリビングサービスを提供する「オールド・オーク・ロンドン(Old Oak London)」です(外部サイト)。
オールドオークの公式サイトが高いセンスでまとめられていることから感じ取れるように、利用者はクリエイティブ系の職業についているプロのフリーランスや、それを目指す学生たちがメイン。
オールドオークのコリビングが一般的なシェアハウスと異なるのは、彼らのような第一線のクリエイターが、高いパフォーマンスを発揮できるようなコワーキングスペースやリラックス・リフレッシュできる環境が整った共有スペースが充実していることです。
オールドオークを始め海外のコリビングサービスでは、サブスクリプション(月額制)を取ることで世界中の物件を転々と引越し、ノマドワーカー的に過ごすライフスタイルを提供するサービスも多く見られます。
そのため料金的には国内の一般的なシェアハウスよりも高めに設定されていることが多く、世界を駆け巡るハイクラスのビジネスマンたちの利用も多いのです。
国内のコリビング事情
このように、『コリビング』はイギリスで生まれ、クリエイティブなコワーキングスペースを提供する高品位なシェアハウスを指す言葉ですが、日本国内ではやや異なる印象です。
国内のコリビングは、あくまで「シェアハウスから派生したもの」、「コンセプトのひとつ」として展開されています。
もちろん海外同様サブスク/フリーアドレスのサービスを展開する業社もありますが、大多数は低料金で利用できる物件が多いようです。
また比較的安い料金体系でも、フリーアドレス的な転居可能なサービスを提供している会社もあり、二拠点・多拠点居住を謳うものもあります。
海外のコリビング物件ように「プロを目指すクリエイターが集う場所」というよりは、日本国内においてはもう少し敷居の低い感じで、「独立したい人向け」「フリーランス向け」と言えるかもしれません。
おすすめのコリビング12物件
都心部を中心に徐々に増えているコリビング物件。
東京だけでなく全国のオススメのコリビング物件をご紹介します。
1.Urban Terrace中野島(神奈川県)
大人の上質なシェアハウスサービスを提供する「Urban Terrace(アーバンテラス)」。
東証プライム上場の共立メンテナンスが手掛ける働く大人のためのシェアハウスブランドです。
その中でもコワーキングスペースを兼ね備えた大型のコリビング型物件が、「アーバンテラス中野島」です。
ワークスペースはもちろん、フィットネス設備も備わっており、センスの良い内装・家具でまとめられた空間も上質な雰囲気で整っています。
住所:神奈川県川崎市多摩区
月額:39,000円〜
HP:https://urbanterrace.jp/nakanoshima/
2.Urban Terrace 亀有(東京都足立区)
2021年3月に新築オープンしたコリビング物件が、「アーバンテラス亀有」です。
コリビング物件には欠かせないコワーキングスペースはカフェ風で気軽に利用できる上、さらに集中して仕事を進めたい時の”ソロワーキングスペース”も兼ね備える、新築&最先端のコリビング物件となっています。
住所:東京都足立区
月額:45,000円〜
HP:https://urbanterrace.jp/houses/kameari/
3.SHARE HOUSE 180° 金沢(石川県)
新幹線開通で一気に首都圏との距離が縮まった古都・金沢。兼六園や金沢近代美術館などクリエイターにも魅力的なこの地にあるコリビング物件が、「SHARE HOUSE 180°金沢」です。
コワーキングスペースのみならずSOHOスペースも備えた一流のコリビング物件。英会話や起業セミナーなども実施されています。駅にも近く、東京へのアクセスも◎超おすすめコリビング物件です!
住所:石川県金沢市
月額:29,000円〜
HP:https://share180.xbiz.jp/houses/sharehouse180kanazawa/
4.THE CRIE HIGASHIYAMA(愛知県)
名古屋の丘陵地帯で緑あふれる東山公園にあるコリビング物件が、THE CRIE HIGASHIYAMAです。
高いセンスでまとめられた空間のコワーキングスペースは、一般の人も利用可能。起業家向けのおすすめの物件です。
住所:愛知県名古屋市千種区
月額:47,000円〜
HP:https://share180.xbiz.jp/houses/the-crie-higashiyama/
クリエーター向けの大型シェアハウスとして名古屋の副都心:金山にあるコリビング物件が、「Multiple Share180° 金山」です。
外部の方も利用可能なコワーキングスペースやブックカフェなど併設しています。
また、定額居住サービスのADDressにも対応した物件です。
住所:愛知県名古屋市昭和区
月額:29,800円〜
HP:https://share180.xbiz.jp/houses/multiple-share180kanayamahigashi/
6.THE SHARE 柏北(千葉県)
広大な敷地に全68室が入居可能な大型シェアハウス「THE SHARE 柏北」。
コワーキングスペースはもちろん、大人数が集うメインダイニングにはシアタースクリーンが設置され映画館気分、ハンモックやハンギングチェアのあるインナーテラス、ゲームも楽しめるシアタールーム、読者やおしゃべりが弾むプレイルームなど、充実の設備です。
住所:千葉県柏市
月額:21,000円〜
HP:https://share180.xbiz.jp/houses/the-share-kashiwakita/
7.Urban Terrace 緑地公園(大阪府)
関東で満室が続く大人気物件・Urban Terraceが、遂に関西にも進出。
第一弾となるのは吹田市江坂の「アーバンテラス緑地公園」です。
リノベーションにより最新の大人のシェアハウス空間として生まれ変わったこの物件。
リモートワークが増えている最近の事情に合わせてWEB会議や集中作業のできる専用ブースが設けられています。そんな集中したいときのワークブースと、ゆったりと仕事を行いたいときのワークラウンジの2つに分かれているのも特徴です。
もちろん、シェアハウスで人気の共有設備であるフィットネスルームや大型キッチンスペースも充実しています。
住所:大阪府吹田市
月額:31,000円〜
HP:https://urbanterrace.jp/houses/ryokuchikoen/
8.ADDress
コリビングとは正確には異なりますが、「address」は空き家や別荘と、全国の住みたい人のマッチングサービスとなります。
月額4.4万円で全国の物件から過ごしたい物件を選んで予約する形です。
シェアハウス同様、ベッドやキッチンなど基本的な家具・家電類は備え付けられていますし、電気・水道・ガス代も月額費用に含まれているのが特徴です。
住所:日本全国
月額:44,000円〜
HP:https://address.love/
9.Hmlet
Hmlet(ハムレット)は、三菱地所が提供するソーシャルアパートメント型コリビング物件です。
プライベートを確立した上で共有空間=Co-Livingを持つというコンセプトで、1ヶ月単位の契約・別物件への転居可能となっています。
住所:東京都内
月額:99,000~213,000円
HP:https://hmletjapan.com/
10.lyf
lyf(ライフ)は、福岡天神にオープンした、”次世代旅行者向けコリビングホテル”です。「暮らす、働く、遊ぶ」が一体になった、シンガポールが本社のアスコット社が展開する新しい形の滞在施設です。
世界中を転々と過ごすライフスタイルを提供しています。
住所:福岡県福岡市
日額:6,000円〜 ※ホテル
HP:https://www.lyfbyascott.com/ja/japan/fukuoka/lyf-tenjin.html
11.GG house
東京都内にシェアハウスを展開するGG Houseは、「コリビングJ」という名称でいくつか物件を展開していますが、コワーキングスペースが付いていないため、正確には “コリビング” には当てはまらないようです。
(「コワーキングスペース」で検索しても”該当0件”となります)
住所:東京都内
月額:35,000円〜
HP:https://gghouse.co.jp/
12.nears(ニアーズ)
JR川崎駅から徒歩4分のところにある「nears(ニアーズ)」は、隣人と一緒に仕事をしたり、ごはんを食べたりする時間を共有するシェアハウスになっています。
デザイン性の高い空間で過ごすひとときは、きっと貴重な時間へとなっていくでしょう。
住所:川崎市幸区
月額:99,500円〜
HP:https://lp.cigr.co.jp/nears/kawasaki/
コワーキングスペースとの比較
近年都心部を中心に、フリーランスやテレワークのための環境が整った「コワーキングスペース」が増えています。
コワーキングスペースは、レンタルオフィスのような契約は不要なため利用しやすく、時間制で短時間でも利用でき、Wi-Fiやプリンター・ミーティングルーム・テレビ電話/配信ルームなどの設備を備え、個人事業主やテレワーカーたちに人気を博しています。
単独でも利用できるコワーキングスペースですが、それを併設するコリビング物件に住まずに利用している方もいらっしゃるかもしれません。
でもそれは少し勿体ないことかもしれません…。
1.自宅・コワーキングスペースそれぞれ利用料が発生してしまう
シェアハウスやソーシャルアパートメントとは別にコワーキングスペースを契約すると、それぞれに費用が発生してしまいます。
コリビング物件であれば、当然これらの月額費用を一つにまとめることが可能ですので、コスト面で節約できます。
2.コワーキングスペースへの移動が発生する
別の場所にコワーキングスペースを利用している場合、シェアハウスやソーシャルアパートメントの自宅から「通勤」する必要があります。
コリビング物件であれば、こうした移動時間や公共交通機関の交通費がかからないので、時間もお金も節約できます。
ソーシャルアパートメントとの比較
コワーキングスペースが付いた、高いクオリティのシェアハウス…というと、”ソーシャルアパートメント”を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
ソーシャルアパートメントとは、1K~1LDKのマンション・アパートに、質の高い共有スペースを兼ね備えた物件で、グローバルエージェンツ社が提供しているサービスの名称です。洗練されたデザインと高品質な共有設備は、海外のコリビングのイメージと重なるところが多いかもしれません。
コリビング物件はいいとこ取り!
もともとシェアハウスの魅力は、リビング・キッチン・お風呂/シャワーなどを共有することで、お洒落な共有設備を備えた物件に安く住めることであり、最大のメリットです。
格安物件では寝室も共用の物件(ドミトリー)もありますが、最近は個室でプライベートを意識したデザイン性も高いシェアハウス物件が人気があり、増えています。
対してソーシャルアパートメントはジムやシアタールームなどリラックスやリフレッシュできる施設や、メンバーとの交流スペースを備えたグローバルエージェント社が運営するマンション・アパートの総称で、必ずしもそこにコワーキングスペースがあるとは限りません。
フリーランスやリモートワークが多い人は、シェアハウスやソーシャルアパートメントと別にコワーキングスペースを利用するよりも、コワーキングスペースが併設されたコリビングの物件に住んだ方がメリットが大きいことはお分かりいただけるかと思います。
コリビング物件のメリット
コリビング物件に住むメリットは非常にポジティブなものが多いです。
1.いつでも仕事に集中できる環境がある
デスクやWi-Fi、プリンターなど仕事がすぐできる環境が整っているので、ひらめきをすぐ形にすることができます
2.メンバーの仕事ぶりを見て刺激を受ける
同居しているメンバーはそれぞれ別の仕事をしていても、同じ空間で一緒に仕事をしていると様々な刺激を受けることができます
3.出会いから新たなビジネスが生まれる
職種も経験も異なる人々が集まります。仕事中やイベントなどの交流を通じて、親交を深め、お互いの強みを活かした新たなビジネスが生まれることも。
4.住む場所ごと気分転換できる
コリビングでは月単位で契約できるサービス・物件が多く、仕事の内容やペースに合わせて気軽に引越しすることもできます。じっくり思考を深めたい時は田舎暮らし・追い込みたい時は都会・新たな出会いを求めて入居者の多い物件に…といった具合です。
5.外国人比率が高い物件もある
先述の通り、海外からの国内滞在拠点としてのニーズも高いのがコリビング物件の特徴です。ある会社のサービスでは外国人比率が50〜80%という物件も。
ビジネスの最先端を走る外国人ビジネスマンとの交流でグローバルな視点が広がるかもしれません。
コリビング物件のデメリット
一方でコリビング物件に住むことでデメリットを挙げる人もいます。
1.プライベートと仕事の境界線が曖昧
部屋を出たらすぐ”職場”、ということで気分転換がしにくい、という意見があるようです。また、日々の生活が自室⇄コワーキングスペースの往復になりがちで、人や外部との交流が限定されることを懸念する声があります。
解決方法としては、フィットネスやシアターなど気分転換できる共有設備を備える物件も多いので、気が乗らないときはそちらでリフレッシュしてみるのが効果的です。
また、交流が限定されるのは一般的な会社との往復でも同じ、と考える人も多いようです。
2.法人登記できない
一部のコワーキングスペースやシェアオフィスでは会社を設立した際に必要となる住所の登記先として利用することができるものもありますが、コリビングでは登記することができない物件が大多数です。
しかしフリーランスの場合はまずは個人事業主として活躍することが多いので、法人登記は必要ないことが多いため、大きな問題にはならないでしょう。
一方、share180°の運営するコリビング物件は法人登記可能です。独立〜起業までスムーズに進めたい方にはオススメです。
3.入居者以外の利用ができない
コリビングは入居者向けにコワーキングスペースを兼ね備えた物件ですので、仕事や事業が拡大して従業員やパート・アルバイトさんを雇った際でも物件のコワーキングスペースで一緒に働くことはできないでしょう。
share180°の物件ではコワーキングスペースのみを契約できる物件もあるため、住人以外の利用も可能です。あらかじめ将来性・事業の拡張性を見通して物件を選ぶことが重要でしょう。
コリビング物件の費用・月額料金
国内における「コリビング」とは、”コワーキングスペースがメイン”の”シェアハウス”で、一般的なシェアハウスよりもクオリティが高い設備を備えた物件、ということになります。
フリーランスや起業しようとしている人には魅力的すぎるコリビングのシェアハウス物件。
では実際に国内で住むには、月々にいくらぐらいかかるものでしょうか?
東京 | 6~21万 |
大阪 | 4.5万円〜 |
名古屋 | 3~4万円 |
京都 | 5.9万円〜 |
金沢 | 2.9万円〜 |
福岡 | 6,000円/日 |
東京では多くのコリビング物件が続々と増加しており、月6万円〜で利用できるようです。
また、ツインの個室を備えた物件もあり、パートナーや同僚と利用することもできそうです。
大阪ではコリビングを名乗るシェアハウス物件はまだありませんでした。コワーキングスペースが併設されたシェアハウス物件から選ぶ形になります。
名古屋・金沢では、このエリアにシェアハウス事業を展開する「share180°」が、徐々にコリビング物件を増やしていっているので注目です。
また、福岡においてはホテルとの共用の物件で、他の物件とはかなり性質が違います。
このように、コリビングの物件はまだまだ地域が限定されますが少しずつ増えていっています。
居住やビジネスの中心としたい目的の地域にあれば、コリビング物件を積極的に検討すべきでしょう。
コリビング物件に向いている人
コリビング物件に向いている人は、コワーキングスペースで仕事をすることが前提の居住空間ということで、同じ場所でそれぞれ目的は違えど働いている環境も共有できる人ではないでしょうか。
コリビング物件ではフリーランスや起業家など「仕事に意識の高い」人々が同じ環境に集うことで、新たな出会いやビジネスに発展することも。
そんな同居人との交流の中で自分の意識を磨き、様々な考え方を取り入れることができるのではないでしょうか。
また、コリビング物件に限りませんがシェアハウスを実際に利用している人たちの生の声を見ると、より実感が湧くかと思います。
コリビング入居で必要なもの
コリビング物件に住むために必要なものは、
- 身分証明書
- 銀行口座(銀行印)
の2つです。
所得や就労状況によっては、連帯保証人が求められる場合もあります。
詳しくは各コリビング物件を管理する会社へお問い合わせください。
コリビング入居で必要ないもの
一般的な賃貸物件で発生する、敷金・礼金はコリビング物件ではありません。
(※一部例外やデポジット=積立金が必要な場合があります)
また基本的な生活を送る上で必要になってくるのが家具や家電もほとんど不要です。
シェアハウスでもあるコリビング物件では、ベッド・机・エアコン・照明・カーテン・冷蔵庫・キッチン用品・テレビ、最近は特に欠かせないWi-Fiなどは、物件に共有設備として備え付けられていることが多いためです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。都心を中心に広がりつつある新しいシェアハウスの形、「コリビング」。
インターネットが発達した現代、コロナの影響も追い風となって、仕事をする場所はオフィス以外が当たり前になってきました。
コリビング物件のおしゃれで快適な住環境は、あなたのパフォーマンスをフルに引き出し、新たな刺激も受けることができるでしょう。
シェアハウス事業を展開する「share180°(シェアワンエイティ)」では、東京・愛知・大阪・北陸・北海道に多くのシェアハウスを展開しており、コワーキングスペース付きのシェアハウス物件も多数展開しています。
こちらに掲載していないコリビング物件もありますので、ぜひ一度ホームページもチェックしてみてください。