地方から東京や大阪などの都市へ上京する際、最も大きな課題となる「住まい探し」。
家賃が高い都市部では、一般的な賃貸物件の初期費用も高額になり、一人暮らしのハードルが上がります。
そんな中、シェアハウスは、上京者にとって費用を抑えながら快適に生活できる選択肢として注目されています。
本記事では、上京する時に重要な住まい探しの選択肢として、シェアハウスのメリット・デメリット、選び方、実際の生活の様子などを詳しく解説していきます。
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上京時の住まい選びにおける課題とその解決策
住まい選びの問題点
家賃が高い
東京都内の家賃相場は、狭いワンルームや1Kでも6~10万円程度と非常に高額。
人気の山手線内のエリアや主要駅周辺では、さらに高額になる傾向があるため、
地方では家賃4~5万円で住める部屋が東京では倍以上の家賃になることも珍しくありません。
初期費用がかかる
一人暮らしを始める際には、敷金・礼金・仲介手数料などを含めた初期費用が50万円以上かかることもあります。
地方と比べて、東京や大阪などの都市部では初期費用が高額になりがちです。
【一般的な賃貸物件の初期費用の目安】
項目 | 費用の目安 |
---|---|
敷金 | 家賃の1~2ヶ月分 |
礼金 | 家賃の1~2ヶ月分 |
仲介手数料 | 家賃の1ヶ月分 |
前家賃 | 家賃の1ヶ月分 |
火災保険料 | 1~2万円 |
鍵交換費用 | 1~2万円 |
合計 |
約40万~60万円 |
引越し費用・家具購入費
地方から上京する場合、引越し業者の費用も数万円~十数万円かかります。さらに、新しく家具・家電を購入すると、10~20万円以上の出費になることもあります。
このような費用面の負担を考えると、「少しでも安く抑えたい」と思うのは当然です。そこで注目されるのが、シェアハウスという選択肢です。
シェアハウスとは?
シェアハウスとは、複数の入居者が同じ建物内で生活を共にしながら、それぞれの個室を持つ住居形態です。キッチンやリビング、バスルームなどの共用スペースをシェアしながら、コストを抑えて暮らすことができます。
【シェアハウスの特徴】
- 個室+共用スぺース(キッチン、リビング、バスルームなど)
- 家具・家電付きの物件が多い
- 敷金・礼金不要のケースが多く、初期費用が安い
- 家賃が安め(東京都内なら3~6万円程度)
上京後、住居をすぐに確保したい場合や、費用を抑えたい人にとっては理想的な選択肢です。
シェアハウスのメリット
シェアハウスにはたくさんのメリットがありますが、特に以下のような方に最適な住まいです。
- 初期費用を抑えたい
- 家賃を節約したい
- 家具・家電なしで引越ししたい
- 上京後すぐに友達を作りたい
- 防犯面が気になる
実際どうやって選べばいいのか、一般賃貸と比較してどんな点が良いのか、疑問に思うこともたくさんあると思います。
そこでシェアハウスを選ぶメリットについて、詳しく説明していきます!
費用が安い
シェアハウスでは、一般的な賃貸物件と比べて初期費用も賃料も抑えられるのが最大の魅力です。
【一般的なシェアハウスの初期費用の目安】
項目 | 費用の目安 |
---|
デポジット(保証金) |
2~6万円 (退去時に返金される場合もあります) |
契約手数料 | 1~2万円 |
初月の家賃・共益費 | 3~6万円 |
合計 | 約6万~15万円 |
このように、シェアハウスなら通常の賃貸よりも初期費用を30万円以上節約できます。
項目 | 一人暮らし | シェアハウス |
---|---|---|
家賃 | 6~10万円 | 3~6万円 |
光熱費・通信費 | 1.5~2万円 | 共益費に含まれる |
家具・家電 | 購入が必要(約10~20万円) | 完備 |
初期費用 | 約50万円 | 約10万円 |
シェアハウスの家賃は、通常の賃貸物件よりも低く設定されています。
さらに、光熱費やインターネット料金が共益費に含まれていることが多いため、毎月の固定費を抑えることが可能です。
特にワークスペースやフィットネスルームなど、一般賃貸にはない設備が充実している物件もあります。
家具・家電付きで、すぐに生活を始められる
多くのシェアハウスでは、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・ベッド・机などの家具・家電が完備されているため、新しく購入する必要がありません。
これにより、シェアハウスなら一般賃貸よりも10~20万円以上の節約ができます。
シェアハウスならではのコミュニティ
上京直後は、知り合いがいないため孤独を感じることもあります。しかし、シェアハウスでは他の入居者と自然に交流できる環境が整っているため、友達を作りやすいというメリットがあります。
特に、同じく上京してきた人が多いシェアハウスでは、情報交換や人脈作りがしやすく、安心して新生活をスタートできるのも魅力です。
防犯面での安心感
一人暮らしの場合、特に女性は防犯面が気になるところです。しかし、シェアハウスでは常に誰かが家にいることが多いため、防犯上のリスクが低くなるという利点があります。
上京時の住まい選びでは、費用・利便性・安心感を重視することが重要です。
シェアハウスのデメリット
たくさんのメリットがあるシェハウスですが、残念ながらデメリットもあります。工夫すれば気にならないものもあれば、人によってはストレスに感じてしまうものもあります。
シェアハウスを探す時はデメリットを知った上で、どうしても譲れないポイントは何か、考えてみてください。
プライバシーの確保が難しい
共用スペースが多いため、一人で過ごす時間を確保しにくいことがあります。
自分の時間を大切にしたい人にとっては、ストレスを感じる可能性も。
1人の時間を大切にしたい方は、広い個室や水回り付きのお部屋を探してみてください!
生活リズムの違いによるトラブル
住人同士の生活スタイルが異なると、騒音や共用スペースの使用ルールをめぐってトラブルになることもあります。
騒音については防音性の高い物件や共用部から離れた場所にある部屋を選ぶことも重要です。また、シェアハウスのルールを明確に設定している運営会社であればトラブルも起きにくいので、信頼できる運営会社を選ぶことも重要です。
共有スペースの清掃問題
掃除やゴミ出しのルールを守らない住人がいると、快適な生活が難しくなる場合があります。
ただ、共用部分は清掃会社で定期的に実施している物件や、入居者で消耗品の買い出しなどをしなくても良い物件もあります。
清掃関係が気になる方は、必ず事前に確認しておきましょう。
入居者の入れ替わりが多い
シェアハウスの入居期間の平均は1〜2年ほどと短く、一般賃貸よりも住人の入れ替わりが多いです。
特に短期間の入居もOKな物件の場合は、1〜6ヶ月程度で入れ替わりが発生することも。
入れ替わりは多いですが、一緒に生活するため仲良くなる機会も多く、一生の友人ができたり、外国人入居者との交流で語学の勉強ができたりするメリットもあります。
シェアハウスの選び方|6つの重要ポイント
シェアハウスを選ぶ際にチェックすべきポイントを6つ紹介します。
家賃と共益費
シェアハウスの家賃は、一般的な賃貸よりも低めに設定されていますが、共益費がどのくらいかかるのかも確認しておく必要があります。
【チェックすべきポイント】
- 共益費に含まれる項目(光熱費、Wi-Fi、清掃費 など)
- 水道・電気・ガス代が個別請求の場合の料金
- 家具・家電のレンタル費用の有無
物件によっては共益費込みで家賃が設定されているケースもあるので、総額でどのくらいかかるのかを確認しましょう。
立地・エリア
住むエリアによって、家賃相場や住みやすさが大きく異なります。
例えば、通勤・通学のしやすさ、周辺環境、治安などを考慮して選びましょう。
ポイント:駅近・主要エリアに近い物件ほど家賃は高くなるが、交通費や移動時間を考えると結果的にコストパフォーマンスが良いことも。
入居者の雰囲気
シェアハウスには、学生が多い物件、社会人向け物件、外国人が多い国際シェアハウスなど、様々なタイプがあります。
チェック方法:物件の公式サイトやレビュー、内覧時に住人の雰囲気を確認する。
自分にぴったりのシェアハウスを探すポイント
目的 | おすすめの物件 |
---|---|
交友関係を広げたい |
コミュニティ型のシェアハウス |
静かに暮らしたい | 小規模(3〜6人)の物件 |
異文化交流をしたい | 外国籍の入居者が多い国際的なシェアハウス |
仕事に集中したい | ワーキングスペース、フィットネス付きのシェアハウス |
共用スペースと設備
キッチンやリビング、バスルームの設備は、シェアハウスの快適さを左右します。
チェックすべきポイント:
- キッチンの広さ・調理器具の充実度
- 洗濯機や乾燥機の台数(住人の人数に対して十分か?)
- トイレやバスルームの数(混雑しないか?)
- ワークスペースやジム、ラウンジなどの設備
ルールや契約内容
シェアハウスには、物件ごとに独自のルールがあります。
トラブルを避けるために、以下の点を確認しましょう。
- 掃除のルール(住人の当番制or管理会社が担当)
- ゴミ出しのルール
- 友人・家族の宿泊OKか?
- 門限や騒音ルールがあるか?
エリア別!上京者におすすめのシェアハウスの特徴
エリアによって、家賃相場や住みやすさが変わります。上京者におすすめのエリアをピックアップして紹介します。
① 東京エリア
エリア | 特徴 |
---|---|
渋谷・新宿 | 主要駅のアクセスは良いが家賃が高い |
池袋 | 学生向けのシェアハウスが多く、比較的リーズナブル |
吉祥寺 | 落ち着いた環境&おしゃれな街並み |
練馬・板橋 | 家賃が安く、都心へのアクセスも良い |
② 大阪エリア
エリア | 特徴 |
---|---|
梅田・心斎橋 | アクセスは良いが家賃が高い |
天王寺・阿倍野 | 商業施設が充実していて住みやすい |
江坂・吹田 | 比較的安く、大阪市内へのアクセスも良い |
③ 福岡・名古屋エリア
福岡や名古屋でも、シェアハウスの人気が高まっています。
特に福岡は家賃が安く、都市部と自然のバランスが良いエリアが多いのが特徴です。
また、名古屋では地下鉄沿線の物件がアクセスが良く人気です。
上京後のシェアハウス選びは慎重に!
シェアハウスを選ぶ際は、家賃・立地・住人の雰囲気・共用設備・ルールをしっかり確認することが重要です。
- 費用を抑えたいなら… 家賃・共益費をチェック
- 人間関係を重視するなら… 住人の雰囲気を内覧時に確認
- 快適さを重視するなら… 設備やルールを細かくチェック
上京×シェアハウス!実際の生活は?体験談&生活費節約術を大公開
シェアハウスは、上京する人にとって家賃や初期費用を抑えながら、快適に暮らせる選択肢として人気があります。これまでシェアハウスのメリット・デメリット、物件の選び方やおすすめエリアについて詳しく解説しました。しかし、実際にシェアハウスでの生活はどのようなものなのか? という疑問を持っている方も多いはずです。
実際のシェアハウス生活のリアルな体験談
体験談①|上京してシェアハウスを選んだAさん
上京前からシェアハウスが気になっていたAさんは、設備が豊富で人とコミュニケーションが楽しめると思い入居を決めました。
いろんな人と会話ができるので価値観の視野が広がり、外国人の入居者も多いので、英語は話せませんが外国語への抵抗がなくなり、ジェスチャーなどでコミュニケーションが取れるようになったそう。
リーズナブルなだけでなく、家に帰っても人がいる温かさを感じられるので、もう一人暮らしはできなくなりそうなくらいハマっているそうです。
体験談②|山形から上京したBさん
遠方のため実際の物件を見に行く余裕がなく、オンライン内覧をしたBさん。
キッチンも広く、テレビを見たり勉強する部屋もあったり、充実した設備が気に入りシェアハウスに住むことを決めました。
山形で一人暮らしをしていた時は家に帰っても1人でどことなく寂しさを感じていましたが、引っ越してからは帰ってきても1人じゃないという安心感がなによりも嬉しいそうです。
体験談③|海外からの留学生Cさん
日本語や日本の文化を学びながら暮らせるシェアハウスを選んだCさん。
Cさんは日本語の勉強のために語学学校に通っている学生なので、日本人と常に交流でき、日本語の上達にも役立つこともメリットです。
特に海外から日本に来た方は新しい場所に慣れるのに苦労しますが、シェアハウスなら困ったときはハウスメイトが助けてくれるそう。
シェアハウスでできた友達と出かけたり、パーティーをしたり最高の思い出ができたそうです。
シェアハウスでの生活費節約術
シェアハウスは、通常の一人暮らしよりもコストを抑えられるのが魅力ですが、さらに節約するコツもあります!
自炊を活用して食費を抑える
シェアハウスには共用のキッチンがあるため、自炊をすることで食費を抑えられます。住人同士で「カレーの日」「鍋パーティー」などを開催することで、食材費をシェアして節約するのもおすすめです!
【食費の比較】
外食中心 | 自炊+シェア | |
---|---|---|
1ヶ月の食費 | 約4〜5万円 | 約2万円 |
家具・家電を買わずに済む
シェアハウスには家具・家電が完備されているため、新たに購入する必要がありません。
節約できる費用の例
冷蔵庫:約4万円
洗濯機:約3万円
ベッド・机:約5万円
→ 合計10万円以上の節約!
共益費込みの物件を選ぶ
シェアハウスの中には、水道光熱費・Wi-Fi料金込みの物件も多いです。これなら毎月の支出が一定で、無駄な出費を抑えることができます。
入居前後に気をつけるポイント
【入居前に確認すべきこと】
- 契約内容の確認(敷金・礼金・デポジットの有無)
- 共用スペースのルール(掃除当番、ゴミ出しのルール)
- 住人の雰囲気(自分のライフスタイルと合っているか)
- アクセスの良さ(最寄駅からの距離、周辺環境)
【入居後の注意点】
- 共用スペースを清潔に使う(特にキッチン・お風呂)
- 他の住人と適度な距離感を保つ
- トラブルがあったら早めに管理会社に相談する
- 退去時のルールを把握しておく(解約通知の期限を確認)
まとめ|シェアハウスは上京者に最適な選択肢!
東京への上京は、多くの人にとって新しい環境での挑戦になり、生活の拠点となる住居選びは重要なポイントとなります。
本記事では、上京時の住まいとしてシェアハウスを選ぶメリット・デメリット、そして最適な物件の選び方について詳しく解説しました。
まず、シェアハウスの最大のメリットは 費用の安さです。初期費用だけでなく月々の家賃なども安く、さらに共用部の設備が豊富な物件もあります。また、家具・家電が備え付けられているため、入居後すぐに快適な生活を送ることができます。
他にも、シェアハウスでは 住人同士の交流が活発で新しい友人を作りやすく、情報交換や生活のアドバイスを受ける機会も増えます。
一方で、シェアハウスにはプライバシーの確保が難しいというデメリットもあります。
また、生活リズムの違いから住人同士でトラブル、ルールが守られないことによるトラブル、住人の入れ替わりが多いこともストレスの原因になるかもしれません。
そのため、シェアハウスを選ぶ際には立地や費用だけでなく、住人の雰囲気や設備、ハウスルール、契約の条件などをしっかり確認することが重要です。
特に防音性を重視する人や1人の時間を大切にしたい人は、特に設備やルールなどを詳しくチェックしておきましょう。
自分のライフスタイルや価値観に合った住まいを選ぶことが、東京での生活を成功させるポイントとなります。
本記事を通じて、シェアハウスのメリットとデメリットを理解し、自分に合った住居選びを進める助けになれば幸いです。
東京での新生活を楽しく充実したものにするために、ぜひシェアハウスという選択肢を検討してみてください